2008年4月11日金曜日

雄阿寒岳は活火山 北大教授ら地層調査 知床・天頂山も

釧路市の雄阿寒岳(一、三七〇メートル)と知床半島の天頂山(一、〇四六メートル)が、道内で十九、二十番目の活火山と認定されることになりそうだ。北大大学院理学研究院の中川光弘教授らの調査で、活火山の要件を満たす一万年以内の噴出物が見つかったためで、火山噴火予知連絡会は本年度から活火山の認定に向けて具体的な検討に入る。直ちに噴火する恐れはないが、中川教授は「地元住民への周知が必要」としている。
 中川教授らは、二〇〇六-〇七年にかけて、雄阿寒岳周辺約三十カ所で地層を調査。〇七年十一月に南側の斜面で、直径三センチほどの粒の粗い火山灰を発見した。化学組成が雌阿寒岳など周辺の火山とは異なり、発見場所が火口から約二キロと近かったことから、雄阿寒岳の噴火による火山灰と断定。上下の地層から、約四千-三千年前の火山灰と結論づけた。
 さらに、流出した溶岩の化学組成などから、約六千-千年前まで十数回噴火を繰り返していたことも分かった。
 中川教授は、雄阿寒岳の北側に地熱の高い地点があることを挙げ、「完全に活動が停止しているとは言えない。すぐに噴火する可能性は低いが、活火山として認識すべきだ」と話す。
 知床半島の羅臼岳に隣接する天頂山については、中川教授と室蘭工大の後藤芳彦准教授らが行った調査で、火口付近から初めて火山灰が見つかった。火山灰の下の土壌の炭素年代から、噴火は約千九百年前と分かった。
 活火山の認定要件は、かつては二千年以内の噴火だったが、〇三年に過去一万年以内の噴火に変更されている。認定の可否は火山噴火予知連絡会で検討し、気象庁が発表する。二つが活火山と認定されれば、現行の基準となってからは初の追加で、全国の活火山は百十、道内は二十となる。
 札幌管区気象台地震火山課は「活動度合いが低いので、すぐに地震計などを設置するのは難しいが、継続的に監視することになるだろう」と話している。

(北海道新聞より引用)

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